おすすめランニング本

『マラソンセンスとランニングIQ』細野史晃・著 Vol.136

【マラソンで記録を伸ばす人と記録が伸びない人の考え方】
『マラソンセンスとランニングIQ』細野史晃・著 Vol.136
『マラソンセンスとランニングIQ』細野史晃・著 Vol.136
 
本日ご紹介する一冊は、『マラソンは上半身が9割』が2014年に一躍話題を集めた、ランニングコーチ細野 史晃さんによる新刊。
 
参考:『マラソンは上半身が9割』
 
本書では、著者自身の15年以上の競技経験に、吉澤永一さん(2003年世界陸上パリ大会20キロ競歩代表)、大森英一郎さん(第84回箱根駅伝出場)、がんばれゆうすけ選手(東洋大学陸上競技部)などさまざまなアスリートへのインタビューを通じて、カベを超えるための秘訣を紹介しています 。
 
タイトルがIQという割には中身が少し物足りないですが、「本を読んだり指導を受けたりしても一向に思い通りに体を動かせい、結果に結びつかない」と悩むランナーにとっては、気づきの多い内容だと思います。
 
さっそく、本書の中身をチェックして行きましょう。
 
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自分の動きや身体の状態に細心の注意を払ってきたことです。正しい動きというものは、「効率的で心地よく、スピードの出せる動き」です。
 
「身体を感じる力」というか、そういう能力は、どの競技でも強い選手は持っているイメージがあります。
 
自分の今の動きと、いいときの動きと、どれだけズレているかを感じるようにします。この観察力を鍛えていき、身体記憶とのズレわや修正していく。もしくは、よりよい動きと自分の身体記憶のズレを修正していくのです。
 
骨盤に付帯した細かな筋肉を連動させながら、ひとつひとつ丁寧に動かすことが非常に重要です。記録が伸びなくなる人のタイプとして、細部の動作を意識できないことが挙げられる。
 
【チェック項目】
・走る距離だけを長くしていないか?
・走るトレーニングだけをしていないか?
・筋トレ、とくに体幹トレをちゃんとやっているか?
・体を使うためのトレーニングをやっているか?
・走りの定義を理解しているか?
・ほかの競技など身体に新鮮な刺激を入れているか?
 
末續選手が2003年のパリ世界陸上のときにずっと言っていたのが、「動きの自動化」という言葉でした。自分が得たい動きを意識の中で行うのではなく、無意識領域で行うために繰り返し反復するということ。
 
トレーニングは目標に対して、120パーセントくらいのトレーニングがちょうどいい。
 
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僕もランニングコーチとして2年間で300人をランナーと600時間以上向き合ってき、週に練習会で20人から25人を指導していますが、狙ったレース運びというか、全力を出し切るレースができたという選手は、あまり多くいません。
 
それを「私は運動音痴なので」と一言で済ませるのはもったいないと思います。本書ではランニングの動きの習得に時間を要するヒントが書かれています。
 
「記録を伸ばし続ける人」と「伸び悩む人」との差は、結局日々の練習中で自分の動きに対する意識一つで決まる。その意識が持てないとせっかくの練習の成果も半減してしまう。
 
ぜひ読んで、正しいランニングIQを身に着けて努力してください。
 
【マラソンで記録を伸ばす人と記録が伸びない人の考え方】
『マラソンセンスとランニングIQ』細野史晃・著 Vol.136




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