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『SHOE DOG(シュードッグ)靴にすべてを。』フィル・ナイト・著 Vol.131

【面白すぎる!2017年最高のビジネス書】
『SHOE DOG(シュードッグ)靴にすべてを。』フィル・ナイト・著 Vol.131

「これぞ起業家だ!」
「起業家も「生涯走り続ける」という意味でランナーなのだ!」

今年一番の興奮の一冊に巡り会えました。

本日ご紹介する一冊は、『SHOE DOG(シュードッグ)靴にすべてを。』
ナイキ創業者、フィル・ナイト/PHIL KNIGHTの自伝です。

全国の書店でも一押し!本屋に入ってすぐに目に付く平台に置いてありました。

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツに、元プロテニスプレイヤーのアンドレ・アガシまでが絶賛!

ナイキに関する本は『ジャスト・ドゥ・イット―ナイキ物語』など国内外第三者によって語られた物語はありましたが、創業者自ら”今のナイキ”に至るまでの苦難の数々を赤裸々に語った一冊。

ナイキと聞けば、僕の中では巨額の資金を元に数々の有名アスリートとスポンサー契約を締結、画期的なデザインのシューズを矢継ぎ早に生み出す、オレゴン州にある広大なトレーニング施設、資金潤沢企業のイメージでしたが、本書で綴られているその半分以上が資金繰りに奮闘する話。

エアマックスシューズやジョーダンシューズの成功イメージが強く、大企業の悪戦苦闘の日々から知ることができるのは貴重です。

物語は日本のオニツカ(タイガー)を訪ねるところから始まります。
現実は小説に書かれていることよりも面白い。まさに本書の中のドラマのこと。

その内容を見てみましょう。

▼本書より

冒頭一ページ「初心者の心の中は可能性に満ちているが、達人と呼ばれる人たちの心にそれはほとんどない。」(鈴木 俊隆『禅マインド キナーズ・マインド』)

何マイルも何マイルも走って走りまくっても、なぜそうするのかは自分でもわからない。ゴールを目指して走り、快感を追い求めているのだと自分に言い聞かせるが、実は止まるのが怖くて走っているのだ。

走り続けろ。立ち止まるな。目標に到達するまで、止まることなど考えるな。“そこ”がどこにあるのかも考えるな。何が起ころうと立ち止まるな。

ここでは、同じ場所にいつづけるために全力で走らなくちゃならないのよ。もし別の場所に行きたいなら、少なくともその2倍は速く走らなくちゃ。

人生は成長だ。成長がなければ死ぬしかない。

シュードッグとは靴の製造、販売、購入、デザインなどすべてに身を捧げる人間のことだ。

問われると、私は幾度となく自分の会社をソニーのようにしたいと答えていた。

ナイキを履いたランナーをオリンピックに行かせると。

ナイキはシューズ以上の存在だ。私はもはやナイキを作った人間ではない。ナイキが私を作っているのだ。

小文字のnike(ナイキ)をロゴとして使っていたが、これにも問題があった。likeやmikeに見えてしまうのだ。かといって会社名を変えるには遅すぎるため、文字を読みやすくした方がいいということになった。

私は工場主に手紙を書いて、製造を中止したければ、100年間刑務所に入れてやると訴えた。ちなみに、うちで働いてみる気はないかと付け加えた。こうして1977年の夏に彼の工場と契約し、当面コピー商品の問題は片づいた。

競争に勝つのは比較的簡単なこと。自分に勝つことはゴールラインのない挑戦
▲ここまで

文章中の会話の数々がそのまま名言として読み取れる素晴らしい内容です。

昔何かで見知ったことですが、ナイキの企業スローガン「Just Do It.」には「与えられたチャンスを逃すな。」という意味合いがあるそうですが、創業者の人生ドラマがスローガンそのまま。

読後感こそ違いますが、ヴァージン・ グループの創設者リチャード ブランソンの『ヴァージン―僕は世界を変えていく』をはじめて読んだときと同じ感動と興奮を楽しめました。

この秋冬にじっくり読みたい一冊です。

【面白すぎる!2017年最高のビジネス書】
『SHOE DOG(シュードッグ)靴にすべてを。』フィル・ナイト・著 Vol.131




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