トレイルランナーズ大阪公式サイト はじめてのトレイルラン講座

トレイルランナーズ大阪は関西を中心にトレイルランニングツアー、運動初心者向けランニング練習会を通年開催!トレランを始めるにあたっての服装や装備、山でのマナーから、トレイルランの登りと下りの基本まで学べます。ぜひ体験ご参加ください。Our TrailRunners Osaka are challenging group running events that take participants to a whole new level from beginners to experience runners. TEL 050-3633-6110 info@trailrunrun.com

おすすめランニング本

『世界マラソン制覇に挑む~40年間走り続けた私の人生観』新井田晃・著 Vol.47

投稿日:2015年10月20日 更新日:

【61歳から19年間で97の海外マラソンを完走!】
『世界マラソン制覇に挑む~40年間走り続けた私の人生観』新井田晃・著

『世界マラソン制覇に挑む~40年間走り続けた私の人生観』新井田晃・著

「何かを始めるのに遅すぎることはない。 」

さまざまな人生の大先輩ランナーの方にお会いして、実感することです。その挑戦意欲。知るは易し、行うは難しですが、それを教えてくれるのが本日の一冊。

トレイルランナーズ大阪の安藤大です。

本日ご紹介する『世界マラソン制覇に挑む~40年間走り続けた私の人生観』は、まるでロードムービーのようなマラソンエッセイ集。著者は一般市民ランナーで、マラソンをはじめたのは40歳のとき。

ここまではよくある話です。

学校の教員として勤める著者が60歳の定年退職を機に、海外マラソンへのチャレンジを始めます。

英語を独学で勉強し、61歳から19年間で、なんと97の海外マラソンを完走!自身が出場した海外マラソンの出国からゼッケン受け取り、レースまでをエッセイとして綴った一冊。2008年には、内閣府より「エイジレス章」を受章。

※「エイジレス章」とは?内閣府が、年齢にとらわれず、自らの責任と能力において、自由でいきいきと生活を送っている高齢者や、積極的に社会参加活動を行っている高齢者を称えるもの(平成元年度創設)。

著者が出場した97大会から、思い出の45大会を紹介。海外マラソン大会の様子が47もうかがい知れるだけでも、一読の価値があるでしょう。一方、一冊に45大会紹介ですので、ちょっと詰め込みすぎている感はあります。

読み進めているうちに忘れそうになりますが、40代、50代の一般市民ランナーの海外マラソンチャレンジではなく、著者は60歳を超えているということです。

冒頭は、いきなり69歳で南アフリカの”世界最古のウルトラマラソン”と呼ばれる、コムラッズウルトラマラソン89kmへの挑戦談から始まり、驚かされます。ほかには、低温と大雨の中でマラソンをリタイアし、病院に搬送されることになったとき、英語を必死に駆使し、治療入院費や帰国延期による航空運賃などの多大な出費を課せられるのを免れた話など。

著者は元教師とあって、自分の体験記を面白おかしくではなく、真面目なマラソンエッセイにまとめています。

さっそく、本書の中身を見てみましょう。

▼ここから

気がついたら40年間走り続けていた。そして、2015年現在、世界97ヶ所の国際マラソンを完走している。79歳の今でも、まだ走ることを終えようとはしていない。

人間の鍛錬はマラソンだけではない。異文化とのふれあいや国際交流などを通して、広く世界の人々とその国を理解し、自分を知り高めたい、という発想から世界に目を向けてきた。

究極、“私の追求するもの”は、健康で走れる幸せを感じ、素直に感謝の心を表現できることである。幸福感を肌で感じ取り、なんとなく余裕が生まれ、ひとまわり大きくなった自分を感じたりする。

豊かな人生とマラソンは無縁ではない。

結果の失敗に泣くなら、努力の過程で泣け。

継続は人生の勝利者となる。

▲ここまで

本書執筆時点で、著者は79歳。60歳のときに全生徒や父母、教職員を前に「75歳まではフルマラソン、その後はハーフ、10キロレースと、80歳まで走る」「そのために毎日10キロの練習は欠かさない」と公言し、その後に達成。現在は、「2020年の東京オリンピックまで走る」と目標を掲げているそうです。その行動力と日々の努力には驚かされると同時に、同じランナーとして刺激を受けます。

60歳から走りはじめて、さすがにこのような連戦は難しいでしょう。それも20年、30年と走り続けてきた体力ベースがあったからこそできる挑戦だと思います。まさに「継続は力」です。

「この世で偉業を成し遂げる人は、必ずやそれに見合う勇気をもっている 。」

そんな言葉を思い出しました。まるでミニシアター系のロードムービーのような一冊。ぜひチェックしてみてください。

【61歳から19年間で97の海外マラソンを完走!】
『世界マラソン制覇に挑む~40年間走り続けた私の人生観』新井田晃・著

 

▼本書で登場する海外マラソン

【印象に残るマラソン】

コムラッズウルトラマラソン/トロムソマラソン/ウィーンマラソン/ユングフラウマラソン/コペンハーゲンマラソン/パリティベリアマラソン

【北中米を走る】

ボストンマラソン/ロサンゼルスマラソン/ニューヨークマラソン/サンフランシスコマラソン/シカゴマラソン/シアトルマラソン/ナイアガラフォールズマラソン/ケベックマラソン/メキシコシティ

【西・南ヨーロッパを走る】

ベルリンマラソン/ヴェネツィアマラソン/メドックマラソン/エジンバラマラソン/ロンドンマラソン/バルセロナマラソン/バレンシアマラソン/ローママラソン/アテネマラソン/チューリッヒマラソン/ダボスマラソン

【北・東ヨーロッパを走る】

モスクワマラソン/ヘルシンキマラソン/オムスクマラソン/ブカレストマラソン/イスタンブールマラソン

【アフリカ・中東を走る】ドバイマラソン/ルクソールマラソン/マスカットマラソン/

【オセアニアを走る】シドニーマラソン/ゴールドコーストマラソン/メルボルンマラソン/ハミルトンマラソン/ラロトンガ島

【アジアを走る】コタキナバルマラソン/イシククル湖マラソン/ムンバイマラソン/パタヤマラソン/東京マラソン







-おすすめランニング本

執筆者:


comment

関連記事

アメリカのトレイルラン入門書『Where the Road Ends』Meghan.Hicks、Bryon Powell・共著 Vol.086

【スカイランニングの世界チャンピオンが推薦文!】 『Where the Road Ends』Meghan.Hicks、Bryon Powell・共著 Vol.086 スポーツとしてのトレイルランニング …

『RUN+TRAIL(ランプラストレイル) Vol.13 目指せロングレーサー』 Vol.027

【あの大会の攻略法は?】 『RUN+TRAIL Vol.13 目指せロングレーサー』 トレイルランナーズ大阪の安藤大です。 本日は2015年7月1日現在、国内唯一のトレイルランニング定期刊行雑誌『RU …

『ランの未来学』NUMBER DO PLUS vol.23(ナンバードゥ・プラス) Vol.042

【『BORN TO RUN』の先に見える世界】 NUMBER DO PLUS vol.20(ナンバードゥ・プラス) トレイルランナーズ大阪の安藤大です。 本日の一冊は、『ランの未来 NUMBER DO …

『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』裴英洙・著 Vol.107

【仕事の疲れを翌日に持ち越しがちな方は必読】 『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』裴英洙・著 Vol.107 書店で店頭に並んでいたので新書だと思いましたが、2014年発刊の本でした。 …

7日間、245キロ!『サハラを走る』-赤坂剛史・著 Vol.035

【7日間、245キロ!サバイバルマラソンへの挑戦】 『サハラを走る』-赤坂剛史・著トレイルランナーズ大阪の安藤大です。 本日は、おそらくサハラ砂漠マラソンについて、類書の中でもっとも詳しく記された一冊 …

3,368人がいいね!公式Facebookページ

“キャプテン”安藤大(あんどう ひろし)
トレイルランナーズ大阪代表
米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ
マラソン作家

日本では数少ないマラソンとトレイルランの両面を指導できるランニングコーチ、マラソン作家。指導歴12年で、初心者にもわかりやすい指導と表現で定評がある。

自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。

2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。

2024年10月に電子書籍『極寒!はじめての北極マラソン』を初出版。

取材やイベント参加、個別ランニング指導のお問い合わせは…
050-3633-6110
info@trailrunrun.com
www.trailrunrun.com/blog
ameblo.jp/powersports(Official Blog)
facebook.com/trailrunrun(Facebook)
instagram.com/andoohiroshi(Instagram)
twitter.com/andohiroshii(Twitter)

Verified by MonsterInsights