【たった4分で身体能力がアップする!】
『タバタ式トレーニング』田畑泉・著
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
本日の一冊は、日本発なのに海外で有名で日本人には知られていなかった究極トレーニングの解説書です。この本のことを知ったのは、僕が格闘技観戦好きで、UFC格闘家の川尻達也選手が「このトレーニングを行えば、筋肉を落さず身体が最高に仕上がります。近々タバタ式トレーニングの専門書も発売されます。」というのをブログで見たからです。
本書ではタバタ式トレーニングの世界的な普及に貢献した田畑教授自らが”真”の解説しています。
TABATA PROTOCOLとは、「20秒の運動と10秒の休息を6~8回繰り返す計3~4分のトレーニング」なのですが、それについて誤解が広まっているのを度々耳にし、本書の執筆に至ったそうです。
▼TABATA PROTOCOLとは?(本誌より)
「20秒の運動と10秒の休息を6~8回繰り返す計3~4分のトレーニング」。週4回・6週間行うことで、「有酸素性エネルギー(最大酸素摂取量)」が10%、中距離の能力を示す「無酸素性のエネルギー(酸素借)」が30%も改善するという結果が述べられています。
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個人的に、「一概に「無酸素性運動」「有酸素性運動」とは言えない」という一説は目から鱗でした。
実際に、このトレーニングを一人で行うのは難しいように思います。ハードすぎるからです。おそらく初めて取り組む人の多くが正しい動きで、続けることができないのではと思います。さらに週1回ではダメで、「週4回・6週間」が推奨されています。驚
かなりハードなトレーニングなので、日ごろケガや故障が少ない、上級者向けのトレーニングと言えるでしょう。なるべく正しいフォームで継続できるメニューから始めるとよいように思います。
ただ1日3~4分で「無酸素性運動」「有酸素性運動」の両方を劇的に高めることができるトレーニング法なので、ご興味のある方はぜひチェックしておきたい一冊です。
私もトレイルランニング競技に最適なタバタトレーニングを思案中です。
『タバタ式トレーニング』田畑泉・著
◆本書より
TABATA PROTOCOLというトレーニングは、スピードスケートの日本ナショナルチームヘッドコーチだった入澤孝一先生が考案したもので、そのトレーニングの有効性と科学性に関する研究成果を発表したのが私、田畑泉だった。
TABATA PROTOCOLとは、「20秒間の運動を、10秒の休息を挟み6回から7回行って疲労困憊に至るような運動」です。
最大酸素摂取量は加齢により低下します。これは最高心拍数の加齢による低下に伴う、最大心拍出量の低下によるものと考えられています。最大酸素摂取量が低下すれば、同じ強度の運動を行っても主観的に疲労度が高くなります。年齢による持久力の低下を軽減するためにも、最大酸素摂取量の維持が大切なことなのです。
運動強度が低くなり、疲労困憊に至る時間が長くなるにつれて有酸素性エネルギー供給機構の貢献度が高くなることがわかります。
無酸素性運動の成績を高めるために、無酸素性運動を用いたトレーニングだけをしてしまうのは誤りであり、有酸素性、無酸素性の双方を取り入れるべきなのです。
トレーニングの特異性により、トレーニングにおける体力などの機能の向上は、その機能に最大の負荷をかけたときに最大の効果が現れます。
持久力アップに必要なのは「最大酸素摂取量」を上げること!
タバタ式トレーニング』田畑泉・著
管理人:大阪府生まれ。トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。2012年に起業、日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ、マラソン作家。指導歴12年で、初心者にもわかりやすい指導と表現で定評がある。
自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。
2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。2024年10月にAmazon(アマゾン)より電子書籍『極寒!はじめての北極マラソン』を初出版。